マーケティングファネルとは?各層におけるマーケティング戦略・戦術
マーケティングノウハウ
2024/02/05

消費者の購買行動や心理プロセスは多様化し、常に変化しています。
それらに対応するために、市場調査・分析、それらにもとづく商品企画・開発、開発した商品を知ってもらうための広告宣伝活動・プロモーションなどマーケティング戦略が重要となってきます。
皆さんはマーケティングファネルという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
このマーケティングファネルがあれば、消費者の一連の購買プロセスの中でどこに問題があるのかを明確化し、適切な施策を打てるようになります。
今回は、そのマーケティングファネルを解説していくにあたり、まずは顧客行動の原理から記載していきます。
顧客行動モデル、「AIDMA」と「AISAS」

従来からあるAIDMAの法則
AIDMAの法則とは、消費者が商品などのモノを認知して、そこから実際に購入につながるまでの「消費活動」の仮説です。
消費者が商品を知り、最終的に購入するまでの心理的変化を5つのステップで説明します。
Attention(認知):テレビCMやWeb広告を通して商品を知る。
Interest(興味):商品の情報を得て興味を持つ。
Desire(欲求):商品を購入したいという欲求が生まれる。
Memory(記憶):商品の情報が記憶に残り、思い出される。
Action(行動):実際に商品を購入する。
この理解を基に、マーケティング戦略を構築することが、企業にとって重要です。
AISASの法則
「AISASの法則」は、インターネットの普及によって変化した現代の購買行動を捉えたモデルです。
AIDMAの法則に、情報の検索と共有の行動を加えることで、オンライン環境における消費者の行動パターンをより正確に表現しています。
Attention(認知):消費者が商品を知る最初の段階。
Interest(興味):商品についての情報に触れ、興味を抱く。
Search(検索・情報収集):詳細な情報をインターネットで検索し、集める。
Action(行動):実際に商品を購入する。
Share(共有):購入した商品やサービスについての体験をSNSやブログで共有する。
この「Search」と「Share」の追加は、消費者が情報を受動的に受けるだけでなく、能動的に検索し、さらには自ら情報を発信する現代の消費者行動の特徴を反映しています。
これにより、企業はマーケティング戦略をインターネット社会に適応させ、消費者との関係をより深めることが可能になります。
この二つの法則を踏まえた上で、マーケティンングファネルの説明をします。
ファネルとは

ファネルとは顧客が商品を認知し、購入するまでにたどるプロセスを図式化したものです。認知の層が最も広く、購入に近づくほど狭くなっています。
これは、多数の見込み顧客が商品・サービスを「認知」してから「購入」するまで、ふるいにかけられ段々と少数になっていく様子を表しています。
売上をアップするには、このファネルの概念・考え方を理解して効果的な施策を打つことが重要となります。
マーケティングでファネル分析を使う理由
商品やサービスを多くの顧客に購入してもらうには、購入プロセスの各段階での問題点を把握し、適切な改善策を立てることが大切です。
ファネル分析を用いることで、
顧客の離脱ポイントを特定しやすくなる
無駄な広告費がかからない
ステージに応じた効果的なマーケティングを行うことができる
などの効果があります。
より多くの顧客にリーチし、購入に繋げることができるのです。
3種類のマーケティングファネル
マーケティングファネルには、顧客の購入行動や意思決定プロセスを理解するための3種類のモデルがあります。
「パーチェスファネル」「インフルエンスファネル」「ダブルファネル」です。
それぞれについて解説します。
パーチェスファネル
パーチェスファネルは、消費者の購買行動を「認知→興味・関心→比較・検討→購入」という心理的な過程を追うモデルです。
このモデルは、AIDMA(アイドマ)というマーケティング理論を基にしており、消費者が次第に絞り込まれていく様子を逆三角形のファネル(漏斗)で表現します。
マーケティングにおいて「ファネル」と言えば、顧客の購買プロセスを表すパーチェスファネルのことを指すことが一般的です。

インフルエンスファネル
インフルエンスファネルは、消費者が商品を購入後に展開する行動を可視化したモデルです。
インターネットやSNSの普及で購入者自身が商品の評価やレビューをすることが増えました。
つまり、消費者が商品を広告する役割を果たすようになったということです。
特にBtoC市場では、企業の宣伝よりも消費者の口コミが大きな影響を持つようになっています。
企業は消費者に良い印象を持ってもらいその評価を他者に広めてもらう戦略を練る為に、このインフルエンスファネルを活用します。

ダブルファネル
パーチェスファネルとインフルエンスファネルを融合させたものがダブルファネルです。
購入前の消費者行動と購入後の行動が相互に影響を及ぼし合う効果を狙います。
インターネット上のレビューや口コミが情報源として重視されるようになり、これらがSNSを通じて共有されることで商品の認知を促進し、他者の購入検討を後押しする力が増しています。
この流れを活かすことで、マーケティングの効果を最大化することが可能になります。

マーケティングへのファネルの活用方法

次にファネルの実際の活用例を、ネットショップを例として見ていきましょう。
【例】ネットショップにおけるファネル分析
ネットショップにおけるファネル分析は、認知から購入までの基本パターンで分析可能です。
サイト流入
商品詳細
カートに追加
決済完了
となります。
多くのユーザーが商品一覧の閲覧から始め、商品詳細の確認、カートへの追加、そして実際の購入に至るまでの流れがあります。
例として、100人が商品一覧を閲覧し、そのうち80人が商品詳細を見て、10人がカートに商品を入れ、最終的に1人が購入したとします。
このデータから、商品詳細を見たものの購入に至らないユーザーが多いことや、カートに入れた後で購入を見送るユーザーが非常に多いことが読み取れます。

ここから改善点を見つけます。
商品詳細の魅力を高めること
カートから購入への操作をスムーズにすること
が挙げられます。
また、サイト自体の閲覧者が少ないと感じた場合は、認知度を高める施策が必要です。
これらの施策は購入までの流れをスムーズにし、売上向上に寄与します。
BtoBでのファネル分析について
BtoBマーケティングにおけるファネル分析では、見込み顧客を遷移させる(ナーチャリング)するために、段階ごとに適したコンテンツの提供が重要です。
各段階に応じたコンテンツの例を示します。
【認知】
イベント登壇:業界のイベントでスピーチを行い、専門知識を共有する。
オウンドメディア:自社の専門分野に関する情報を定期的に発信するブログやニュースサイト。
展示会:製品やサービスを直接プレゼンテーションする場。
レスポンシブ広告・ディスプレイ広告:ターゲットに合わせた広告をウェブ上で展開。
SNS:ソーシャルメディアを通じての情報発信やコミュニケーション。外部メディアへの
掲載:業界誌や専門サイトへの寄稿や広告掲載。
【興味・関心】
メルマガ:定期的に送信するニュースレターで、新しい情報や提供中のコンテンツを告知。
ホワイトペーパー:特定の問題解決に役立つ深い洞察を提供する資料。
セミナー:製品やサービス、業界のトレンドについての知識を提供するイベント。
【比較・検討】
Webサイト:製品やサービスの詳細情報、価格、利用のメリットなどを提供。
サービス詳細資料:具体的な機能や利用方法、価格体系をまとめた資料。
導入事例:実際に製品やサービスを使用している他社の事例。
レビューサイトの口コミ:第三者による評価や感想。
【購入・申込】
無料トライアル:実際に製品やサービスを試用し、その価値を体験する機会。
各段階に適したコンテンツを提供することで、見込み顧客の興味やニーズに対応し、購入につなげやすくなります。
現代社会におけるBtoCでのマーケティングファネル

インターネット社会における現代では、マーケティングファネルは古いマーケティングと言われるようになりました。
それは、消費者の行動が多様化していること、購入体験が少なくなってきていることが原因です。
詳しく見ていきましょう。
消費者の行動が多様化している
インターネットやSNSの普及により、消費者の購買行動は従来のマーケティングファネルで捉えきれないほど複雑化しています。
マーケティングファネルは購買が一直線上に進むと仮定していますが、現代では情報収集から購入に至るまでの過程が多岐にわたります。
例えば、家電製品を購入する際、一昔前は店舗での情報収集が一般的でしたが今ではオンラインでの比較や口コミを参考にする人が増えています。
そのため、マーケティングファネルの単純な流れでは現代の消費者の動向を説明するのが難しく、新しいアプローチが求められているのです。
購入体験の減少
購入を最終目標とする考え方が、今の消費者行動に合わなくなってきています。
現代では、商品を買うだけでなく、サブスクリプションの利用やSNSでの共有など、顧客の体験が重要視されています。
従来のファネルはこのような「体験」を捉えることができず、顧客満足を継続的に得るという現代のビジネスモデルには適さなくなっているのです。
BtoBビジネスでのマーケティングファネルは有効

BtoB市場においては、一貫性のある購入プロセスが見られるため、マーケティングファネルが現在も有効です。
企業間取引は、個別のニーズに基づいた明確な目的を持っていることが多く、BtoC市場のような衝動的な購買行動や目的の変更は少ないのが特徴です。
例えば、企業が特定のシステムを導入する際には、そのニーズは一貫しており過程も一直線型で予測が可能です。
そのため、BtoBではマーケティングファネルを利用して、効率的に顧客の購買プロセスを管理し、誘導することが可能です。
まとめ
マーケティングファネルは、顧客の購入プロセスを把握し、そこでの課題発見や改善に用いる有用なツールです。
マーケティングファネルが時代遅れであるとの意見もありますが、BtoBビジネスでは今なおその有効性が認められています。
使える場面では、積極的にマーケティングに活用していきましょう。


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.Think(ドットシンク)編集部
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