顧客の心を掴む!リードナーチャリングの基本と実践
マーケティングノウハウ
2024/04/24

リードナーチャリングとは、見込み客の興味や関心を深め、最終的には製品やサービスの購入に結びつけるためのマーケティングプロセスです。
現状では、国内では新規顧客獲得に注力する企業が多く、リードナーチャリングの導入は進んでいないのが実情です。
そこで今回は、リードナーチャリングの概要、なぜ重要視されるのか、そして取り組むことのメリットを改めて紹介していきます。
- リードナーチャリングとは
- BtoBマーケティンングの流れ
- リードジェネレーション(見込み顧客の獲得)
- リードナーチャリング(見込み顧客の育成)
- リードクオリフィケーション(見込み顧客の抽出)
- リードナーチャリングが求められる理由
- 1.見込み客の取りこぼしを減らし、費用対効果を高める
- 2.ユーザーの購買行動変化に対応する
- 3.購買意欲の高いリードを創出し続けるため
- 4. 確度の高いリードに営業リソースを集中させるため
- リードナーチャリングのメリット・デメリット
- リードナーチャリングのメリット
- リードナーチャリングのデメリット
- リードナーチャリングの進め方
- 1:対象となるターゲットを理解する
- 2:リードのステータスを見極める
- 3:セグメントを作る
- 4:施策の効果測定を行い、改善につなげていく
- リードナーチャリングの成果
- メール開封率
- クリック率
- コンバージョン率
- まとめ
リードナーチャリングとは

リードナーチャリングとは、見込み顧客の育成という意味です。
見込み客(リード)の購買意欲を高めるために顧客との長期的な関係構築を目指し、受注・商談へと繋げるためのマーケティング活動です。
これにより顧客の検討度合いが見極められ、商談に結び付けることが可能になります。
従来の営業手法が直接的なアプローチを重視していたのに対し、リードナーチャリングはメルマガやセミナー、Webコンテンツを通じて、潜在的ニーズを持つ見込み顧客へ中長期的に関係を築きながら、購買意欲を高めます。
BtoBマーケティンングの流れ
BtoBマーケティングの流れには、「リードジェネレーション」「リードナーチャリング」「リードクオリフィケーション」という3つの主要プロセスがあります。
これらのプロセスを通じて効率的に良質な顧客との関係を築き上げ、営業チャンスを最大化していくことがBtoBマーケティングの目的となります。
一つづつ見ていきましょう。
リードジェネレーション(見込み顧客の獲得)

リードジェネレーションは、新規の見込み顧客情報を集める活動です。
マーケティングにおいては、この見込み顧客情報がなければ、次のステップであるリードナーチャリングに移るための対象が減ってしまうため、リードジェネレーションは非常に重要です。
具体的な方法としては、展示会での名刺収集や自社サイトの問い合わせフォームを通じたリードの獲得などがあります。
これらの活動を通じて、後続のマーケティング施策の基盤を築きます。
つまり役割としては、「商品やサービスに興味を持ってもらう」ことです。
リードナーチャリング(見込み顧客の育成)

リードナーチャリングは獲得した見込み顧客情報を元に、それぞれの顧客の関心やニーズに合わせた情報を提供し、関係を深めていくプロセスです。
リードジェネレーションで集めた見込み顧客は、必ずしもすぐに製品やサービスを購入する準備ができているわけではありません。
リードナーチャリングでは、個々の顧客がどのような情報を求めているのか、どの段階にいるのかを理解し、適切なタイミングで適切なコミュニケーションを行うことで、徐々に購買意欲を高めていきます。
これにより、単なる見込み顧客から実際の顧客へと成長させることが目的です。
役割としては、「顧客の購入意欲を高める」ことです。
リードクオリフィケーション(見込み顧客の抽出)

リードクオリフィケーションは、リードナーチャリングによって育成された見込み顧客の中から、実際に商談の可能性が高いリードを特定し選び出す工程です。
この段階での選別は、営業活動の効率化に直結します。
営業チームが時間をかけるべき価値のあるリード、すなわち高い確度を持って商談に進める可能性がある見込み顧客を見極めることは、リソースを適切に配分し、成功率を高めるために不可欠なプロセスとなります。
リードクオリフィケーションを通じて、営業へのスムーズなトスアップを行い、マーケティング施策の成果を最大化します。
つまり役割は、「購入意欲の高い層を選別する」です。
リードナーチャリングが求められる理由

企業が売上を最大化するためには、購買意欲の高いリードに焦点を当てることが効率的です。
しかし、リードナーチャリングはそのようなリードを作り出すために不可欠なプロセスであり、の4つの理由からその重要性が強調されます。
1.見込み客の取りこぼしを減らし、費用対効果を高める
リードナーチャリングは見込み客の取りこぼしを減らし、マーケティングの費用対効果を高めるために重要です。
多くの企業は短期間での成約が見込める顧客に注力しがちですが、それにより「将来検討する」という顧客を見落としてしまうことがあります。
例えば、広告を通じてコンバージョンを100件獲得し、そのうち20%が受注に至ったとすると、残りの80件は潜在的な機会損失を意味します。
リードナーチャリングを行うことで、これらの見込み客も育成し、長期的に受注に結びつけるチャンスを生み出すことができるのです。
これにより、初期の投資に対するリターンを最大化し、マーケティング予算の有効性を高めることにつながります。
2.ユーザーの購買行動変化に対応する
インターネットの普及により、ユーザーの購買行動は大きく変化しています。
BtoB商材においても、かつては訪問営業で情報を得ることが一般的でしたが、現在ではユーザー自身がオンラインで情報を収集し、検討を進めた上で問い合わせをするケースが増えています。
ユーザーはSNSやWeb検索を通じて製品に興味を持ち、ホワイトペーパーや資料請求を行うなど、様々な方法で情報を得ています。
これらの行動は多様で、一人ひとりの購買プロセスには様々なパターンが存在します。
そのため、Web広告やオウンドメディア、プレスリリースなど、適切なタイミングでのコンテンツ発信が受注や商談数を増やすために重要になっています。
特にBtoC商材では、オンライン上での情報収集がさらに顕著で、口コミなどのユーザー生成コンテンツが購入決定に大きな影響を与えます。
BtoBの場合、価格公開やレビューの個人化が難しいこともありますが、それでもオンラインでの情報収集の重要性は高まっています。
このようなユーザーの行動傾向を踏まえると、オンラインでのリードナーチャリングに注力することが、企業にとってますます必要となってくるでしょう。
自社のターゲットユーザーがオンラインで情報を収集している場合、リードナーチャリング戦略においても、オンラインの接点の最適化が鍵となります。
3.購買意欲の高いリードを創出し続けるため
リードナーチャリングは、リードの創出だけでなく、接点を持ったリードとの適切なコミュニケーションを通じて売上につなげることが重要です。
特に、購買意欲の低いリードを高い確度のリードに育てる必要があります。
高単価なBtoC商品やBtoB商品では、製品・サービスの購買決定者が複数人いたり、検討期間が長かったりすることがあります。
また、ニッチな市場や購入頻度の限られる商品の場合、リードの取りこぼしは大きな損失につながります。
したがって、リードと接点を持ったら、放置せずに彼らの情報を収集し、ニーズを把握し続けることが重要です。
適切なタイミングで彼らが関心を持つコンテンツを提供し、興味関心度を高めていくことが必要です。
4. 確度の高いリードに営業リソースを集中させるため
リードナーチャリングの目的は、確度の高いリードに営業リソースを集中させることです。
営業活動には時間や人的コストの他に、相手先を訪問する場合は物理的な制約である「場所」も考慮しなければなりません。
したがって、無計画に営業活動を行っても、高い受注確度を得ることは難しいでしょう。
リードナーチャリングでは、段階的な施策を通じてリードのニーズや購買意欲度合いを把握し、受注や商談の見込みが高いリードに絞って営業活動を行うことができます。
これにより、受注率を向上させることが期待できます。
このように無駄を省き、リソースを効果的に活用することで、さらなる受注獲得につなげることができます。
リードナーチャリングが適切に機能すれば、営業チームの成果を大きくバックアップすることができます。
これらの理由によりリードナーチャリングは単に購買意欲の高いードに注力するだけではなく、リードの質を高め長期的な顧客価値を創造するために重要な役割を果たします。
リードナーチャリングのメリット・デメリット

ここまで説明したところで、改めてリードナーチャリングのメリットとデメリットを確認しましょう。
リードナーチャリングのメリット
1.長期フォローが仕組み化できる
購買プロセスが長期にわたるため、リードを継続してフォローすることが重要です。
営業担当者だけでのフォローは限界があるため、リードナーチャリングという仕組みを取り入れることで、経験や勘に頼らずに効率的にリードを管理できます。
2.すでにある資産を活用できる
日本企業のリード獲得コストは1リードあたり平均8,000〜13,000円と言われています。
リードナーチャリングを用いることで、既に関心を持っていた休眠顧客情報を有効活用し、新たな見込み顧客を生み出すことができます。
これは新規リード獲得よりもコスト効率が良く、確実性の高い方法とされています。
3.適切なタイミングで再アプローチできる
リードナーチャリングは、見込み顧客の行動や興味を把握し、ニーズが明確になったタイミングで効果的に再アプローチする手法です。
顧客は適切な時に必要な情報を得られ、企業は無駄な営業活動を減らし、営業の効率とモチベーションを高めることができます。
これにより、営業担当者はよりニーズの高い顧客に集中でき、モチベーションの向上が企業全体の利益につながります。
リードナーチャリングは、その多数のメリットから、リードジェネレーションと並行して実施すべき戦略です。
リードナーチャリングのデメリット
1.リソースが必要
リードナーチャリングには顧客情報の管理やマーケティング活動の追跡など、多くのリソースが必要ですが、これがデメリットとなり得ます。
その対策として、SFAやMAなどのITツールを活用することが有効です。これにより手作業で行っていた多くのプロセスが自動化され、効率が上がる一方で、施策の改善やコンテンツの開発などは依然として人的リソースが不可欠です。
したがって、ツール導入時には人材確保も重要な検討事項です。
2.事前の集客が必要
リードナーチャリングは、事前に集めた見込み顧客を育成するプロセスであり、その成功には十分な顧客基盤が前提となります。
顧客数が少ないと、ナーチャリングの効果は限定的で、期待する成果を得ることが難しくなります。
そのためリードナーチャリングに先立ち、リードジェネレーションによるリード獲得が欠かせません。
顧客数が不足している場合は、まずリードジェネレーションの施策を強化し、必要な顧客数を確保することが肝要です。
3.時間がかかる
リードナーチャリングは、複数の手法を駆使して見込み顧客の関心を段階的に高める中長期にわたる戦略です。
短期間での成果を目指す場合には不向きな方法と言えます。
即時の売上向上を期待するのではなく、長期的な視点で計画を練り、着実に取り組むことが重要です。
リードナーチャリングの進め方

リードナーチャリングを効果的に行うためには、リードの属性と現状を把握し、適切にセグメント分けすることが重要です。
計画的なステップを踏まずに施策を実行すると、望む結果は得られないため、事前の準備が不可欠です。
1:対象となるターゲットを理解する
リードナーチャリングにおいては、まずターゲットを明確に特定し、深く理解することが重要です。
異なる属性を持つリードに効果的なアプローチをするためには、「ペルソナ」を設計し、具体的なユーザー像を描く必要があります。
ペルソナが不明瞭だと、リードのニーズに合った情報提供が難しくなります。
例えば、役職によってメールの内容を変えるなど、ターゲットごとにカスタマイズされたコミュニケーションが必要です。
ターゲットの日常業務や直面する課題を把握することが、成功に繋がるリードナーチャリングへの鍵となります。
2:リードのステータスを見極める
リードを効果的にナーチャリングするためには、リードの現在のステータスを正確に把握することが欠かせません。
接触状況や反応によって異なるリードごとに、必要な情報提供やコミュニケーション戦略を考える必要があります。
例えば、連絡が取れなかったリード、まだ接触していないリード、肯定的な反応を示したリードではアプローチが異なります。
リードの属性と現状を組み合わせてセグメントを行い、それぞれに合ったナーチャリングプランを立てることが成功への鍵です。
3:セグメントを作る
1と2で理解を深めた後は、リードをセグメントに分ける作業に移ります。
この作業では、リードの数にもよりますが、マーケティングオートメーション(MA)ツールの使用が一般的です。
ツールを利用することで、リード情報を一元管理し、マーケティングと営業の連携スムーズに、作業負荷を軽減できます。
セグメントを作る際は細かすぎる分類は避けるという点に注意が必要です。
理論的にはリード毎にセグメントを作ことも可能ですが、実務上は非効率で費用対効果が合わなくなることが多いです。
適切なのは、属性やスータスを考慮しつつ、管理しやすい範囲である10種類度のセグメントに分けることです。
4:施策の効果測定を行い、改善につなげていく
セグメント分けが完了したら、各セグメントに対してナーチャリングの施策を展開します。
ここで重要なのは、施策の実施後に顧客の反応を測定し、それをもとにナーチャリングプロセスの改善を継続することです。
実際に施策を行ってみないと見えてこない反応も多いため、効果測定とフィードバックを迅速に行い、PDCAサイクルを速やかに回すことが成功に繋がります。
リードナーチャリングの成果

ここでは、リードナーチャリングの成果を図ることのできる指標について確認していきましょう。
メール開封率
メール開封率は、メールマーケティングの成果を測る重要な指標で、配信されたメールがどれだけ開封されたかを示します。これを測定することで、受信者がメールの内容に興味を持っているかどうかを判断できますが、この数値はHTML形式のメールに限定されます。メールの件名や配信時間が開封率に影響を与えるため、これらの要素を最適化することで開封率の向上が期待できます。また、業界平均などの一般的な開封率と比較することで、自社のメールキャンペーンのパフォーマンスを評価し、必要な改善策を講じることができます。
クリック率
メール本文中のURLクリック率は、配信したメールに含まれるリンクがどれだけクリックされたかを示す指標です。特定の観測用URLを使用することで、クリックされた日時や頻度などの詳細なデータも収集できます。このデータを分析することにより、リードがどのようなコンテンツに興味を持っているかが明らかになります。例えば、製品紹介や価格情報、導入事例へのリンクがクリックされることで、リードの関心度や関心のある情報の種類を把握する手がかりになります。
コンバージョン率
メールキャンペーンにおけるコンバージョン率は、メールの総配信数に対して、メール内のリンクをクリックした後に実際にお問い合わせや申し込みなどの目的とするアクションを行った割合を指します。この数値はメールマーケティングの最終成果を示す重要な指標であり、配信したメールの内容が受信者にとって魅力的で、行動を促すことができたかを判断するための基準となります。高いコンバージョン率は、メールコンテンツが適切に設計され、ターゲットに対して効果的に機能したことを意味します。
まとめ
リードナーチャリングの重要性、メリット、そして実施方法について解説しました。
リードナーチャリングは直接的な売上増加には即効性がないものの、続的な取り組みが長期的な顧客関係構築や業効率の改善、さらには営業のモチベョン向上に繋がる重要な活動です。
リードーチャリングをまだ始めていない方は、見込み顧客の情報整理からスタートしてみることをおすすめします。


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.Think(ドットシンク)編集部
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